行李 その1
2010年 02月 07日
今回は、行李(こおり)についてです。
行李を辞書で調べると “竹や柳で編んだ箱形の物入れ” とでてきます。
今回は、“竹”で編んだ行李編です。
私は行李が大好きで、大阪や京都の骨董市に出かけては探し回っています。
家族には、「大きさや形が違うだけやん」と言われますが、そんな事ありません。
竹の種類や編み方 が違うのです。
私は、できるだけ古いものを好みますが、現代に作られたものも欲しがります。
これは、10年ほど前に名古屋のデパートで、
岩手県の物産展をしていたときに購入しました。
岩手県では、今でも細々ですが、行李を生産しています。
これは、削いだ “スズ竹”を腹合わせにして作っているので、
表も裏も竹の表面になっております。
↓ 行李の内側 左 一重 右 二重
↓ 一重
↓ 二重
二重で行李を作ると、素材はおよそ2倍必要ですが、
手間がかかる為、労力は3倍にもなるそうです。
この大きめの行李は、おばあさんが、こつこつと2ヶ月かけて作ったそうで、
「面倒なので二度と作らない・・・」と仰ってました。
今は、歌舞伎役者の手拭いを入れています。130枚程度入っているでしょうか・・・
いかにも使い古された いい感じが出ています。
これも大きなサイズですが、この行李の中には、
大正時代頃の大変上等な花嫁衣裳(打ち掛)が入っていたそうです。
写真に写っていない行李(実際に衣裳入れとして使っている)も合わせると
かなりの数になり、 家族から「もう十分だから買うな」と言われるのですが、
また違う編み方のものがあれば・・・です。